いざ北方稜線へ美容室サロットグレ noguchi -新小金井駅より徒歩1分-
確か、2007年に購入した山と高原地図の「剱・立山」には
池ノ平小屋~剱岳の波線ルートにコースタイムが記されていなかったのですが、
新たに購入した2015年版にはこれが記載されていました。
小屋を出てふたつの小さな雪渓を渡り
要注意を受けた一枚岩の滑りやすいルートをたどると
間もな小窓雪渓に出ます。アイゼンを装着し快適に登ります。
小窓雪渓の終着点には2~3日前に起きた土砂崩れの跡が生々しく
これから進もうとする道を塞いでいます。
小窓から小窓ノ王までは、踏み後があるところもありますが、
この時季は殆んど無いといっていいでしょう。
幅の短い(10m以内)急峻な雪渓がふたつありましたが、
ひとつは上部を越し
もう一つはアイゼン&ピッケルでしっかとトラバースします。
小窓ノ王の基部に出るところでルートを迷いましたが
稜線に出たところで、今度は滑らないように下ります。
小窓ノ王を過ぎると目の前に
池ノ谷ガリーと池ノ谷乗越のV字鞍部が往手を塞ぎます。
足場が脆く、落石にも細心の注意が必要です。
未熟な私は、あともう一息というところで比較的大きな岩を掴んだ瞬間、
岩が流れだし、もの凄い恐怖を体験しました。
数年前にジャンダルム・馬の背の取付きで掴んだ岩が剥がれ落ち
足を骨折した時の恐ろしい記憶が蘇り動けなくなってしまいました。
師匠のH氏に引っ張り上げてもらい、なんとかここを脱出しましたが、
私にはまだこのコースは早すぎる。。。と思い知らされた瞬間でもありました。
池ノ谷乗越と交わる長治郎谷右俣からは
八ツ峰・チンネ、長治郎谷左俣を眺める余裕も殆んどないまま岩稜に取り付きます。
この辺りに来ると、八ツ峰や源次郎尾根からクライマーの声が信じられないほど聞こえてきます。
ふり返ると八ツ峰の岩稜
何故かルートを見失い長次郎ノ頭から予定外ではありましたが
想定内の10m程の懸垂下降。
降りた足場はガレガレで、これまた気がぬけません。
池ノ谷小屋から約8時間。
辿り着いた劔岳頂上から次なる目標
源次郎尾根・二峰を放心状態でぼんやりと眺めました。
翌日、快晴。
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